みなさん、こんにちわ! 今、インドの最南端、ケララにある社会起業家の研修所IISEに来てもう2週間、23人の参加者と、9人のキャタリスト(影響を与えてきっかけを作る人という意味で、IISEでは互いに刺激し合う関係を尊重するために、講師の代わりにこの言葉を使います)、多くの現地スタッフという大家族の生活にもだいぶ慣れてきました。
すでに講義は始まっていますが、まだイントロというところです。パソコンや英語のレベルごとにグループ分けしたり、他文化コミュニケーションのノウハウを学ぶためにロールプレイをしたり、現地の言葉であるマラヤラム語をかじったり、そんな毎日です。
IISEのスケジュールはお寺の修行のように健康的で、朝は6時に起きて朝食、7時には授業が始まります。途中コーヒーブレイクなどははさみますが、90分のコマが3つあって昼ご飯、その後は3時間ぐらい自由で、目の前の湖で水泳を楽しむ人も、キャンパスがあるヴィラヤニ村のバス停近くのお店に、日用品やお菓子の買い出しに行く人もいます。
お茶を飲んで5時から最後の授業で、7時に夕食。当たり前ですが、メニューは圧倒的にカレーが多いです。夕食の後は、グループワークをする人、ソーシャルルームでメールチェックをする人、湖で泳ぐ人、その辺で歌ったり踊ったりする人、早々とベッドに向かう人、とバラバラです。まだコースが始まってから日が浅いので、なんだかキャンプにでも来ているようで、そこら辺でいきなりスワヒリ語の歌やスペイン語クラスが始まったり、とてもにぎやかです。みんな個性豊かで、ものすごくエネルギーに溢れていて、気付かないうちに笑い出さずにいられないような空気に満ちています。どれだけおもしろいメンバーが集まっているか、ちょっと書いてみたいと思います。
まず我らがアジアチームは、インドの北東部の山間部から来た女の子、ピンホイ(すごく面倒見がいいけれどすっ飛んでいるおもしろい子)、チベットから男女1人ずつ(ゲンゼンとキーラ。キーラは私のルームメイトです)、ネパールの若きお父さん、コム、そして私です。もちろん、キャタリストの中には何人かインドの人がいますし、ステージの演技指導を担当するのはネパール出身の役者さんです。
中東のサウジアラビアからは、今季の参加者の中で最年長(51歳)の、みんなのお父さんのようなフスニが来ています。普段はすごくフレンドリーで、よく笑うおもしろい人なんですが、ひとたびアラビアダンス(?)を始めるとすごーくアラビアっぽくなってビックリします(当たり前か)。言葉にしにくいんですが、「おおお、ラクダに乗って月の砂漠を進んできそう!」という感じになります。
ヨーロッパからは、ちょっとセンシティブでまじめだけれどとてもオープンなノルウェーの女性、カリン、それにドイツからはちょっと皮肉屋でビールがよく似合いそうな男性、ロビー、水泳が大好きな女の子、ジェシカの2人が来ています。キャタリストの中にもヨーロッパ出身者が5、6人いて、特にドイツ語話者が多いです。
アメリカ大陸はあんなに広いのに、コロンビアからの参加者、マルコだけです。彼は、おしゃべりでもなく、ダンスも得意じゃないので、コロンビア人としてはマイノリティーだと言ってました。それから、我らが英語のキャタリストは、アメリカのボストン出身の作家さんです。でも、しばらく中国に住んでいたことがあって、信じられないぐらい情熱的中国人歌手の真似が上手いです。
そして、アフリカ。まず、ケニアからは元気なお兄さん、ロバートと、ダンスが大好きな女の子、ジェインとルーシーが来ています。ガーナから来たエリックとジュリアスは、巨大な箱にいっぱい、魚や肉で作った「ガーナ版ご飯のお供」のような物を持ってきたそうです。早々、初日には、エリックが、みんなに本場のガーナチョコレートをくれました! 南アフリカの女性、ザビエルは、すごく礼儀正しい貴婦人のような人です。自然豊かなマダガスカルからの男女、マーティンとホーリーは、フランス語なまりのようなマラガシー・イングリッシュがとても魅力的です。リベリアからの参加者4人(ヴィクター、ジェームズ、ジョンソン、サー)のうち3人は、とても年格好や雰囲気が似ているので、しょっちゅうみんなに間違えられています。シエラレオネから参加しているモハメッドは、弱冠二十歳とは思えないほど堂々としていてたくましいです。
23名、私の文章力では、とてもみんなのおもしろさを表現しきれませんし、それぞれが歩いてきた道は、一人ひとり本が書けるほど全く違う物です。それに、なんと言ってもみんな夢があって、そのためにIISEに集まっているので、近い将来ゆっくり夢の交換をするのがとても楽しみです。